不可抗力条項とは何か|契約書で確認すべきポイントとリスク
契約書の中で、
「不可抗力により履行できない場合は責任を負わない」
といった条文を見たことはないでしょうか。
これが、いわゆる不可抗力条項です。
一見すると、
やむを得ない事情であれば責任を負わない
というシンプルな内容に見えますが、
実務ではその範囲や影響が問題になることがあります。
1.不可抗力条項とは何か
不可抗力条項とは、
当事者の責任によらない事情によって契約の履行ができない場合の取り扱いを定めた条項
です。
例えば、
・自然災害
・戦争
・疫病
などが例として挙げられることがあります。
ただし、
何が不可抗力に該当するかは契約によって異なります。
2.不可抗力条項が問題となる場面
不可抗力条項は、
実際に履行ができなくなった場合に初めて問題になります。
その際、
・どこまでが不可抗力なのか
・どの範囲で責任が免除されるのか
によって、
当事者の負担が大きく変わる可能性があります。
3.不可抗力条項で確認すべきポイント
不可抗力条項では、次の点を確認することが重要です。
① どこまでが不可抗力か
契約によっては、
不可抗力の範囲が具体的に列挙されている場合があります。
・自然災害のみ
・システム障害も含む
・取引先の事情も含む
どこまで含まれているかによって、適用範囲が変わります。
② 免責の範囲
不可抗力が認められた場合でも、
どこまで責任が免除されるかは別の問題です。
・損害賠償のみ免除
・履行義務も免除
・契約解除との関係
条文によって扱いが異なります。
→免責条項のリスクはこちら
③ 他の条文との関係
不可抗力条項は、
単体ではなく他の条文と連動します。
例えば、
・損害賠償条項
・解除条項
これらとの関係によって、
実際のリスクの内容が変わることがあります。
→契約書の損害賠償条項はこちら
4.条文単体で判断できない理由
不可抗力条項は、
一見すると分かりやすい条文ですが、
・適用範囲
・免責の内容
・他条文との関係
を踏まえて考える必要があります。
そのため、
条文単体で判断すると、想定と異なる結果になる可能性があります。
→契約書は条文単体で読んではいけない理由はこちら
5.まとめ
不可抗力条項は、
やむを得ない事情に対する取り扱いを定めた条項ですが、
・どこまでが不可抗力か
・どこまで責任が免除されるか
・他の条文との関係
によって、
実際のリスクは大きく変わります。
そのため、
条文単体ではなく、契約全体の中で整理することが重要です。
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→具体的にどのように契約書を判断するのか整理した記事はこちら

