契約書はどこから読むべきか|優先順位で見るリスク判断
契約書を確認するとき、
・最初から順番に読んでいる
・重要そうな条文だけ見ている
という方は多いと思います。
ただ、契約書は
「読む順番」で理解度と判断精度が大きく変わります。
この記事では、契約書を確認する際の
優先順位と読み方を整理します。
1.契約書を最初から読むのは非効率
契約書は第1条から順番に並んでいますが、
その順番が重要度順とは限りません。
例えば、
・定義条項
・形式的な条項
は重要ではあるものの、
リスク判断という観点では後回しでも問題ありません。
まず確認すべきなのは、
「この契約で何が起きるか」
です。
2.最初に確認すべき3つのポイント
契約書を見たら、最初に確認すべきは次の3つです。
① 報酬・対価
・いくら支払われるのか
・いつ支払われるのか
・何を条件に支払われるのか
特に重要なのは、
報酬の発生条件
です。
例えば、
・検収が完了しないと支払われない
・相手の判断に依存している
このような場合、
実質的に報酬が支払われない構造になる可能性があります。
→報酬条項の見方はこちら
② 契約終了・解除
・いつでも解約できるのか
・どちらが有利な条件か
ここで重要なのは、
一方的に解除できる構造になっていないか
です。
例えば、
・相手は自由に解除できる
・自分は制限されている
この場合、
契約関係が不安定になります。
→解除条項のチェックポイントはこちら
③ 責任・リスク分担
・損害賠償の範囲
・責任の上限
ここは、
最悪のケースを想定する部分
です。
例えば、
・責任が無制限
・過失がなくても責任を負う
このような場合、
事業への影響が大きくなります。
→損害賠償条項の見方はこちら
3.次に確認すべきポイント
全体の骨格を押さえたうえで、次に確認します。
④ 業務内容・役割
・何をする契約か
・どこまでが業務か
ここが曖昧だと、
想定外の業務が発生する可能性があります
⑤ 検収・成果物
・何をもって完了とするのか
・誰が判断するのか
ここは、
報酬と強く連動する部分
です。
⑥ 仕様書との関係
・契約書と仕様書のどちらが優先されるのか
・仕様書の内容が明確か
実務とのズレを防ぐ重要なポイントです。
→仕様書と契約書の関係はこちら
4.最後に確認するポイント
最後に、
・秘密保持
・一般条項
・形式条項
などを確認します。
これらは重要ではありますが、
全体の構造を理解した後の方が判断しやすくなります。
5.この順番で何がわかるのか
この順番で確認すると、
契約の全体構造が見えてきます。
つまり、
・どこで利益が生まれるか
・どこにリスクがあるか
を整理できます。
契約書は、
条文の集まりではなく、構造として成り立っています。
6.まとめ
契約書は、
・報酬
・解除
・責任
を起点に確認し、
その後、
・業務内容
・検収
・仕様書
を整理することで、
全体像を把握することができます。
→具体的にどのように契約書を判断するのか整理した記事はこちら
→このまま進めてどうか迷う場合に参考になる記事はこちら
※契約書を順番でなく構造で整理した方へ
契約書は、上から順に読むものではなく、
条文同士の関係(契約構造)でリスクが決まります。
当サービスでは、
・契約全体の構造整理
・重要条文の抽出(最大3つ)
・事業への影響の整理
を行い、判断材料としてご提供しています。
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