準拠法条項のリスク|どのルールで判断されるのかという視点で整理する

契約書の中で、

「本契約は〇〇法に準拠する」

といった条文を見たことはないでしょうか。

これが、いわゆる準拠法条項です。

一見すると、

「どの法律を使うかを決めているだけ」

のように見えますが、

実務では、判断の基準そのものが変わることになります。

この記事では、準拠法条項によって
「何が変わるのか」という視点で整理します。

1.準拠法条項とは何か

準拠法条項とは、

契約に関する権利義務をどの法令に基づいて判断するかを定める条文です。

例えば、

・日本法
・外国法

このように指定されることがあります。

2.なぜ準拠法が問題になるのか

準拠法が問題になる理由は、

判断の基準が変わるためです。

同じ内容の契約であっても、

適用される法令によって、

結論が異なる可能性があります。

3.準拠法条項で起きる変化

準拠法条項がある場合、次のような変化が生じます。

① 適用されるルールが変わる

契約の解釈や効力は、

指定された法令に基づいて判断されることになります。

そのため、

前提となるルールが変わる可能性があります。

② 想定と異なる判断基準

準拠法によっては、

想定していた判断基準と異なる場合があります。

・責任の範囲
・契約の有効性

結果に影響する可能性があります。

③ 実務対応への影響

準拠法が外国法の場合などは、

実務上の対応にも影響することがあります。

・確認の方法
・対応の手続

実務負担につながる可能性があります。

4.他の条文との関係

準拠法条項は、

他の条文と組み合わさることで、紛争解決の全体像が決まります。

①管轄条項との関係

管轄条項は、

どこの裁判所で争うかを定める条文です。

一方で、

準拠法条項は、

どの法令に基づいて判断するかを定めるものです。

→管轄条項の考え方を整理した記事はこちら

②仲裁条項との関係

仲裁条項がある場合でも、

どの法令を基準に判断するかは別途問題になります。

→仲裁条項の考え方を整理した記事はこちら

5.条文単体で判断できない理由

準拠法条項は、

・管轄条項
・仲裁条項
・契約内容

といった要素と組み合わさって機能します。

そのため、

条文単体で判断すると、実際の影響を見誤る可能性があります。

→契約書は条文単体で読んではいけない理由はこちら

6.まとめ

準拠法条項は、

契約の判断基準を定める条文ですが、

・適用されるルール
・判断の基準
・実務対応

に影響を与えます。

そのため、

「どの法律が適用されるか」だけでなく、
「何が変わるのか」という視点で整理することが重要です。

※契約書の紛争時の前提を整理したい方へ

準拠法条項は、

単に法律を指定するだけでなく、
契約の判断基準そのものに影響する条文です。

特に、

・想定していないルールが適用されていないか
・管轄や仲裁との関係が整理されているか

契約全体の関係を踏まえて整理する必要があります。

もし、

・どのルールで判断されるのか分からない
・紛争時の前提が整理できていない

という場合は、

契約全体を整理することで判断しやすくなります。

→契約書リスク診断の詳細はこちら

→具体的にどのように契約書を判断するのか整理した記事はこちら

→このまま進めてどうか迷う場合に参考になる記事はこちら

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